URLの正規化とは?メリットと対策方法を解説
- 内部対策SEO・テクニカルSEO
- post
- update
- post by HIRILUK

URLの正規化とは?
URLの正規化とは、コンテンツが重複または類似するページが複数存在するときに、検索エンジンが評価するべきページのURLを指定する対策のことである。
正規 URL とは、サイトの重複するページの中で Google が最も代表的と考えるページの URL です。たとえば、同じページに複数の URL(example.com?dress=1234 と example.com/dresses/1234)がある場合、Google はそのうちの一つを正規 URL として選択します。
重複ページは完全に同一である必要はありません。たとえば、リストを表示するページで並べ替えやフィルタリング(価格による並べ替えやアイテムの色によるフィルタリングなど)がわずかに違っているだけでは、別個のページと見なされません。正規 URL は、重複 URL とは別のドメインに存在する場合があります。
重複しているページの適切な正規 URL を Google が選択できるようにする
URLを正規化する効果とメリット
URLの正規化には、評価分散の抑制とクローラビリティ向上の2つの効果がありSEO対策としてもメリットがある。
評価分散の抑制効果
検索結果でユーザーに表示したいURLが指定できる
重複するURLがある場合、通常であれば検索結果に表示されるURLはGoolgeに委ねることになるが、URLを正規化することで検索結果に表示されるURLを任意で指定することができる。
下記であれば、前者が検索結果に表示されることになる。
- https://hiriluk.com/(正規URL)
- https://hiriluk.com/?utm_medium=social
リンクのシグナルを統合できる
検索エンジンが重複するURLについて得られた情報を、選んだ正規URLへ統合できるようになる。
下記であれば、他サイトに後者のリンクが貼られていた場合でも、前者のURLへ統合される。
- https://hiriluk.com/(正規URL)
- https://hiriluk.com/?utm_medium=social
トラッキング指標を単純化できる
重複するURLが複数存在すると、Googleがトラッキングする際の指標が複雑になるが、URLの正規化をすることでトラッキング指標を単純化することができる。
シンジケーションコンテンツを管理できる
他サイトでシンジケーションコンテンツ(同じ内容のコンテンツ)を公開する場合、自サイトの正規URLが検索結果に表示されるようになる。
例えば、ニュースサイトやキュレーションサイトなどに自サイトのコンテンツが転載された場合、状況によって自サイトよりも検索順位の上位を取られる可能性があるが、URLの正規化をすることで自サイトの検索順位を脅かされることがなくなる。
クローラビリティ向上の効果
クロールに要する時間を削減できる
重複するURLが複数存在すると、Googleのクローラーは同じコンテンツをクロールすることになり、クローラビリティの考え方としても非効率である。URLの正規化をし余計なクロールを回避することでクローラビリティの向上が実現できる。
URLの正規化を検討するべき具体例
URLの正規化を検討するべきシチュエーションはいくつかある。その一部を記載するのでぜひ参考にしてほしい。
httpとhttpsの正規化
あなたのサイトがSSL化(https)の対応をしており、かつhttpにアクセスできる場合は、URLの正規化を検討するべきだ。
- https://hiriluk.com/
- https://hiriluk.com/
wwwなしとwwwありの正規化
あなたのサイトのURLがwwwなしとwwwありのどちらにもアクセスできる場合は、URLの正規化を検討するべきだ。
- https://hiriluk.com/
- https://www.hiriluk.com/
index.htmlなしとindex.htmlありの正規化
あなたのサイトのURLがindex.htmlなしとindex.htmlありのどちらにもアクセスできる場合は、URLの正規化を検討するべきだ。
- https://hiriluk.com/
- https://hiriluk.com/index.html
PCページとスマホページの正規化
あなたのサイトがPCページとスマホページで異なるURLであり、かつ、コンテンツが重複している場合は、URLの正規化を検討するべきだ。
- https://hiriluk.com/pc/
- https://hiriluk.com/sp/
パラメータのなしとありの正規化
あなたのサイトのURLがパラメータのなしとありによってコンテンツが重複している場合は、URLの正規化を検討するべきだ。(コンテンツが重複しない場合は正規化しなくてよい)
- https://hiriluk.com/
- https://hiriluk.com/?utm_medium=social
AMPのなしとありの正規化
あなたのサイトがAMPに対応している場合は、URLの正規化を検討するべきだ。
- https://hiriluk.com/
- https://hiriluk.com/amp/
サイトのリニューアル
前述したものとは少し観点が異なるが、あなたのサイトがリニューアルしディレクトリ構造が変わる場合は、リニューアル前のページの評価をリニューアル後のページに余すことなく引き継ぐためにURLの正規化を検討するべきだ。
- https://hiriluk.com/after/
- https://hiriluk.com/before/
URLを正規化する方法
URLを正規化する方法は、canonicalを利用する方法と301リダイレクトを利用する方法がある。この2つの大きな違いは、前者はリダイレクトが伴わず、後者はリダイレクトが伴うことだ。重複するURLを残す場合はcanonicalを利用し、重複するURLを残さない場合は301リダイレクトを利用すると覚えるとよいだろう。それぞれの特徴を理解した上で、URLの正規化を実現しよう。
canonicalの設定 | 301リダイレクトの設定 | |
---|---|---|
ユーザー閲覧 | 閲覧可能 | 閲覧不可能 |
用途 | 重複URL・重複ページを残す | 重複URL・重複ページを残さない |
記述 | htmlにcanonicalを記述 | .htaccessに301リダイレクトを記述 |
canonicalの設定
重複するURLのhtmlにcanonical(カノニカル)の記述をすることで、URLの正規化をすることが可能だ。正規URLのページにcanonicalを記述しても問題ない。(その場合は自己参照URLとなる)
下記が具体的な記述だ。
<head>
<link rel=”canonical” href=”正規URL”>
</head>
なお、記述する正規URLは絶対パスであることが推奨されている。
301リダイレクトの設定
.htaccessに301リダイレクトの記述をすることで、URLの正規化とともに、リダイレクトをかけることが可能だ。重複URLにアクセスさせたくない場合は、こちらを選択するとよいだろう。
下記が具体的な記述だ。
<IfModule mod_rewrite.c>
RewriteEngine On
RewriteRule (リダイレクト元のURL) $ (リダイレクト先のURL) [R=301,L]
</IfModule>
また、下記はSSL化対応後に行う、http→httpsの301リダイレクトの記述だ。ぜひ参考にしてほしい。
<IfModule mod_headers.c>
RewriteEngine on
RewriteCond %{HTTPS} off
RewriteRule ^(.*)$ https://%{HTTP_HOST}%{REQUEST_URI} [L,R=301]
</IfModule>
なお、301リダイレクトの設定を維持する期間は、少なくとも1年間が推奨とされている。
まとめ
- URLの正規化は、コンテンツが重複または類似するページが複数存在するときに、検索エンジンが評価するべきページのURLを指定する対策
- 評価分散の抑制とクローラビリティ向上の2つの効果がありSEO対策としてもメリットがある
- URLを正規化する方法は、canonicalを利用する方法と301リダイレクトを利用する方法がある
記事の著者

HIRILUK編集長
HIRILUKの創設者。十数年に渡り一貫してSEO業務に携わる。年間12億PVのECサイトのSEO戦略室にてSEO対策を推進。その後もオウンドメディアの立ち上げ、SEOコンサルティング、SEOセミナーなどを多数経験。
HTML5プロフェッショナル認定試験取得、GAIQ(Googleアナリティクス個人認定資格)取得。
内部対策SEO・テクニカルSEOのおすすめ記事
-
内部対策SEO・テクニカルSEO nofollowとは?メリットや書き方を解説
-
内部対策SEO・テクニカルSEO noindexとは?メリットや書き方を解説
-
内部対策SEO・テクニカルSEO 構造化データとは?メリットとマークアップ方法を解説
-
内部対策SEO・テクニカルSEO XMLサイトマップ(sitemap.xml)とは?必要性と作り方を解説
-
内部対策SEO・テクニカルSEO robots.txtとは?メリットと書き方を解説