SEOとは?正しく対策するために必要な基礎知識
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まずはじめに、SEOというものは非常に奥が深いものであるということをお伝えしよう。
そのため、一度にすべてを理解しようとするのではなく、まずはSEOの基礎知識を広く浅く理解するところからはじめてほしい。より深く理解を高めたい場合は、要所要所でブレイクダウンしたコンテンツを見ていただければと思う。
HIRILUKでは、SEOマーケターの初心者にもできるだけわかりやすく書き記していく。ぜひ、HIRILUKをSEOの教科書として活用してもらえるとありがたい。
SEOとは?
SEOとは、「Search Engine Optimization」の略で「検索エンジン最適化」という意味だ。つまり、「Google、Yahoo!などの検索エンジンに対して行うありとあらゆる最適化」これがSEOである。そして、それらの対策のことをSEO対策という。
SEOの目的
それでは、SEOの目的とはなんだろうか?
「検索エンジンに対して最適化させることで、自サイトの検索順位を上位に表示させること」だろうか?
いや違う。半分正解で半分不正解である。実は、単に検索順位を上位に表示させるだけではSEOの本来の目的とは言えない。
SEOの本来の目的、それは「検索エンジンに対して最適化することで、自サイトへの流入を獲得すること」である。
これはトンチでもなんでもない。
具体例を出そう。
- ページタイトルやディスクリプションを魅力的にしてCTRを上げることができれば、自サイトへの流入を増やすことができる
- 画像や動画をコンテンツに挿入し、Googleの画像検索や動画検索から新たな流入経路を獲得することができれば、自サイトへの流入を増やすことができる
検索順位は変わらないが、これらも立派なSEO対策である。
「SEO対策=検索順位を上げる」と勘違いされがちだが、SEOの本来の目的をきちんと理解しておくことは幅広い打ち手につながる。ぜひ、読者には広い視点を持ってSEO対策に取り組んでいただきたい。
検索エンジンの種類と利用シェア
「検索エンジン最適化」の「検索エンジン」とは、GoogleやYahoo!などの検索サービスのことである。他にも日本では使われることは少ないが、Bing、Baidu、DuckDuckGoなどがある。
下記は日本で利用されている検索エンジンのシェアである。
検索エンジン | 日本での利用シェア |
---|---|
76.37% | |
Yahoo! | 18.78% |
Bing | 4.37% |
Baidu | 0.18% |
DuckDuckGo | 0.14% |
日本での利用シェアNo.1はGoogleで約76%のユーザーが利用している。
さらに、No.2はYahoo!だが、Yahoo!の検索エンジンにはGoogleの検索アルゴリズムが採用されている。つまり、GoogleとYahoo!を合算した約95%のユーザーは、Googleの検索アルゴリズムを利用していることになる。
SEO対策をする上で、Googleの検索アルゴリズムを理解することがいかに重要であるかがわかるだろう。
Googleの理解
早速、Googleの検索アルゴリズムを理解しよう。と、言いたいところだが、残念ながらGoogleは検索アルゴリズムを公開していないのだ。じゃあ理解することはできなのかというと実はそうでもない。
検索エンジンのアルゴリズムを構築したGoogleの使命や理念を理解することで、検索アルゴリズムの根本に触れることができる。
下記はGoogleの使命である。
Google の使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにすることです。
Googleについて
また、下記はGoogleが掲げる10の事実(一部抜粋)である。
1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
Google は、当初からユーザーの利便性を第一に考えています。新しいウェブブラウザを開発するときも、トップページの外観に手を加えるときも、Google 内部の目標や収益ではなく、ユーザーを最も重視してきました。Google のトップページはインターフェースが明快で、ページは瞬時に読み込まれます。金銭と引き換えに検索結果の順位を操作することは一切ありません。広告は、広告であることを明記したうえで、関連性の高い情報を邪魔にならない形で提示します。新しいツールやアプリケーションを開発するときも、もっと違う作りならよかったのに、という思いをユーザーに抱かせない、完成度の高いデザインを目指しています。
Googleが掲げる10の事実
検索順位はもちろんのこと、インターフェースやデザイン、表示速度や広告の見せ方に至るまで、Googleはユーザーのことを第一に考えていることがわかる。そしてこれにより、世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにするという使命を実現しようとしているのだ。
もちろんこれはGoogleのサービスにおいての理念ではあるが、Googleが世界中の情報を整理していく中で、それがユーザーのことを第一に考えたサイトであるかは重要な問題で、これに適合するかしないかで検索順位に大きく関係することは言うまでもないだろう。
SEOを対策するということはSEOを理解することであり、SEOを理解するということはGoogleを理解することである。そして、Googleを理解するということはユーザーのことを第一に考えることである。
SEOを語る文脈で「SEOはユーザーファーストで考えるべき」という言葉が頻出する理由がこれである。
一見遠回りに思うかもしれないが、Googleの理解をすることはSEO対策をする上では非常に重要なため必ず抑えてほしい。これを本当の意味で理解しているかどうかで、SEO対策のベクトルが大きく変わるはずだ。
SEO対策のメリットとデメリット
続いて、SEO対策の特徴について話していこう。
基本的にSEO対策自体はマイナス効果はなく、より多くの流入を獲得できるという意味でプラスの効果しかない。
しかし当然ながら、SEO対策には作業工数や対策費用などの投資が必要だ。そのため、必要な投資と得られる効果、つまり投資対効果(費用対効果・稼働対効果)を考えなければならない。SEO対策の特徴を正しく理解し、メリットとデメリットを把握しておこう。
メリット
流入のベースアップに貢献
SEO対策は安定した流入を継続的に獲得し、サイトトラフィックのベースアップに大きく貢献できることが最大のメリットだろう。
コンテンツSEOにおいては、記事等のコンテンツはストック型であり、特定のキーワードで一定の流入を獲得することができる。コンテンツ数を増やしていくことで対策できるキーワードが広がるため、流入獲得のスケールアップをすることも可能だ。
内部対策SEO・テクニカルSEOにおいては、サイトの構造化やパフォーマンスアップをすることで、サイト自体が評価されやすくなる。これによりサイト全体の流入のベースアップをすることが可能だ。
投資対効果が高い
前述の通り、SEOは安定した流入を継続的に獲得することができるため、中長期でみたときの投資対効果が高いという特徴がある。もし、あなたが流入獲得に悩んでいるならば、SEO対策へ投資を検討してみることをおすすめしたい。まずはスモールスタートで行い、兆しが見えてきたら拡張させていくという進め方もできる。
SEOをアウトソースすることも可能だが、できれば自分たちで知識をつけてインハウスでSEO対策をすることをおすすめする。特にコンテンツSEOにおいては、外部の人間よりも内部の人間の方がコンテンツ理解があるため、より濃密なコンテンツ・記事を作成することができる。必要な投資は稼働だけだ。そこにSEOの知識があれば、その効果をより高めることができるだろう。ぜひ、HIRILUKをSEOの教科書にして正しいSEO知識を身につけてほしい。
デメリット
即効性はない
デメリットは、SEO対策の効果が出るまで時間がかかることが挙げられる。
例えば、ひとつの記事を作成したとしよう。その記事がGoogleの検索エンジンに認識され、データベースへ登録、検索順位が決まるまでには早くて3日〜1週間ほど、遅い場合だと1ヶ月〜2ヶ月ほどかかることもある。
そのため、短期での流入獲得は期待しないほうがいい。その場合はWeb広告やSNSといった別の手法を検討することをおすすめする。
検索エンジンが検索順位を決める3つのステップ
Google等の検索エンジンがサイトやページの検索順位を決めるには3つのステップがある。
Step1:クローリング
まずはクローリングだ。Googleのクローラー(ロボット)が定期的にあなたのサイト・ページをクロール(巡回)し、情報を取得することをクローリングという。サイト・ページがWeb上にアップされており、かつ一般公開されていないとクローリングすることができないので注意しよう。
Step2:インデックス
次にインデックスだ。Googleのクローリングで収集したあなたのサイト・ページをデータベースへ登録することをインデックスという。基本は定期的にクローリングした情報がインデックスされていくが、Google Search Consoleの「インデックス登録をリクエスト」によりインデックスを促進することも可能だ。
Step3:ランキング
最後にランキングだ。Googleがインデックスしたあなたのサイト・ページを対象に、独自の検索アルゴリズムに基づいて検索順位を決めることをランキングという。検索アルゴリズムは公開されておらず、競合サイトと比較された上で検索順位が決定される。
対策するべきSEOの種類
SEO対策の種類には大きく3つある。どれか一つを対策すればよいわけでなく、バランスよく対策することが重要だ。
コンテンツSEO
コンテンツSEOは、ユーザーの検索意図(インテント)に沿った良質なコンテンツを継続的に発信するSEO対策である。
- ユーザーが解決したいことはなにか
- その検索ワードはなにか
- その対策ワードはなにか
- どのようなコンテンツを用意すればユーザーが満足するか
これらの観点でユーザーファーストなコンテンツを生み出すことができれば、検索順位の上位に掲載することが可能だろう。「Content is King(コンテンツこそが王である)」と言われている通り、SEOにおいて最も重要な対策である。
コンテンツSEOとは?内部対策SEO・テクニカルSEO
内部対策SEO・テクニカルSEOは、ユーザーやクローラーが閲覧・利用・回遊しやすいサイト構造にするSEO対策である。
- UIUX改善
- 構造化データ対応
- モバイルフレンドリー対応
- パフォーマンス改善(サイトスピード高速化)
これらのサイト構造の改善によりユーザビリティが向上することで、サイト全体の評価が高まるだろう。逆をいうと、しっかりとしたコンテンツを作成したとしても、サイト構造によってはクロールやインデックスがされないこともあるため注意が必要だ。
内部対策SEO・テクニカルSEOとは?外部対策SEO
外部対策SEOは、他サイトからの被リンクやサイテーションを得ることでサイトの評価を高めるSEO対策である。
- 親和性・関連性の高いページからの被リンク
- SNSからのサイテーション
- 専門性・権威性・信頼性の高いオーソリティからの被リンク・サイテーション
これらは良質なコンテンツがあってこそ期待できる効果である。そのため、発信する良質なコンテンツとセットで対策をしよう。
外部対策SEOとは?NGなSEO対策
SEOにはブラックハットSEOと呼ばれるNGなSEO対策が存在する。ブラックハットSEOを行ってしまうと、ページの評価が低下し、検索順位が下落するため絶対にしてはならない。場合によってはページだけでなくサイト全体の評価が低下してしまうので注意が必要だ。(逆にOKなSEO対策はホワイトハットSEOという)
下記はブラックハットSEOの代表例だ。意図せず行っていないか確認しておこう。
ブラックハットSEOの代表例
- ワードサラダ(自動生成された意味を持たないテキスト)
- 隠しテキスト(背景に同化したテキストや可読ができないほど小さいテキスト)
- ペイドリンク(被リンクの購入)
SEOで見るべき指標・KPIとモニタリングツール
定量的観点でサイトの現状分析をすることはSEOにおいても必要だ。現状の健康状態を知ることで打ち手も変わってくるからだ。逆に、現状を知らずに対策をすることは逆効果になる可能性もあるため、正しく指標を把握する必要がある。
例えば、コンテンツSEOでは下記のような指標を見るとよいだろう。
- 検索ボリューム
- 検索順位
- 表示回数
- クリック数(流入数)
- CTR(クリック率)
- CV数
- 滞在時間
- 読了率
- 直帰率
これらはGoogle Search ConsoleやGoogle Analyticsなどのツールを利用することでモニタリングが可能だ。SEOに特化した専用のツールを活用するのもよいだろう。指標を定期的にモニタリングをして、PDCAを回すことで最適解を導いていってほしい。
記事の著者

HIRILUK編集長
HIRILUKの創設者。十数年に渡り一貫してSEO業務に携わる。年間12億PVのECサイトのSEO戦略室にてSEO対策を推進。その後もオウンドメディアの立ち上げ、SEOコンサルティング、SEOセミナーなどを多数経験。
HTML5プロフェッショナル認定試験取得、GAIQ(Googleアナリティクス個人認定資格)取得。
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